3Dプリンタブーム?は今は下火な気もしますが、それでも廉価版はかなり手頃です。今回は3万円前後で購入できる「ダヴィンチmini」を購入してみましたので、レビューしてみます。結果から言うと、コスパはまずまずではないでしょうか。ただし印刷時間はやっぱり結構かかります。
ダヴィンチminiとは?
先日のアマゾンプライムデーでは、3Dプリンタ「ダヴィンチ」が3万円を切る価格でタイムセールされました。
さすがに好評で、早朝の開始時間をのぞいてみたら「キャンセル待ち」すらないほどあっという間にディールが終わってました。
ただしその後も「ダヴィンチミニ」の商品ページをチェックしていたところ、wifi版でも3万円台で提供されておりました。
ダヴィンチminiは、廉価版の3Dプリンタです。 安いので制限がありますが、それさえクリアできれば購入しやすいです。
◆造形可能サイズ 「15cmx15cmx15cm」が出力できるオブジェクトのサイズ上限です。 ただしレビューを見ると、大きいものを出力しているといろいろ問題はあるようで、実際にはもっと小さいサイズが出力ターゲットとなるでしょう。
◆造形方式 3Dプリンタでも造形方法がいくつかあるようで、このダヴィンチの場合PLA方式のみとなっています。 単色フィラメントを使った造形となり、いろんな色が配合されるようなデータでフィギュアのようなものを作るには不向きとなります。
◆通信方式 「ダヴィンチmini」には、USB接続でデータを送る<「ダヴィンチmini」や、WiFiでも接続できる「ダヴィンチmini w」があります。 今回「ダヴィンチmini w」を購入しましたが、wifiのセットアップなどで最初はUSBでPCとつなぐ必要があります。
評判は?
レビューでの評判を見ると、
- サポートがよい
- 耐久性がまずまず
と、廉価版につきものの?ようなトラブルが比較的少なそうでした。 ということで、アマゾンでポチることにしました。
ダヴィンチminiのレビュー
今回はアマゾンで購入。翌日には配送されました。
箱をあけるとこんな感じ。 上部にはケーブルやハケなどが収納されています。
本体はこちら。
フィラメントもこのように付属しています。
お試しでは十分な量かと思います。
本体のセットアップ
本体内部には、梱包用の段ボールや支柱?パーツがあるので取り除きます。
各部がシールで保護されているので外していきます。
プリンタノズル?をはめこみ、細長いケーブルを接続します。
フィラメントを流し込む?ケーブルをはめ込みます。
フィラメント部分にはこのようなパーツをはめ込みます。何用でしょうか?
次にサイドの黒いパーツをはずし、フィラメントのケーブルをはめ込む穴を出します。
フィラメントのケーブルをはめこみ、ケーブルの先を上部に差し込みます。
最後に台にシールを貼ります。 出来上がるとこんな感じ。
一応日本語マニュアルはついているのですが、写真が黒っぽくてわかりにくかったです。
しかし落ち着いてひとつひとつやっていくと、なんとか機器の組み立て自体はできました。
なお、本体取り付けについては動画も公開されています。細部についてはこちらを参照ください。
3D印刷する
ダヴィンチではXYZプリンティングが無料ソフトを提供しています。
データをそちらで取り込んでから3Dプリントできます。 また3Dプリンタの設定もこのソフトから利用することができます。
ただしマニュアルに書かれている「XYZウェア」は提供停止のためか見つからず、かわりの「XYZメイカー」というソフトを利用するようです。
マニュアルとは若干内容が異なるため、設定はちょっとしずらかったです。
(更新2020/3/10)
ダビンチの不具合
紙のプリンタと比べると、まだまだトラブルや大変さがあるかな、というのが率直な印象です。
しかし数万円でこのぐらいの性能ならば、そろそろ3Dプリンタの購入というのも考えてみてもいいかもしれませんね。
本体の不具合
ノズルがつまる
フィラメントの出がおかしくなった場合には、そろそろ内部のクリーニングを検討しましょう。
参考動画が公開されています。
フィラメントをはずし、ノズルのところにも付属の棒をさしこんで押し出したりしています。
フィーダーが詰まった場合には、フィーダーの個所を掃除します。
以下動画を参考に、カバーをはずして内部の歯車を掃除しましょう。
チューブでのトラブルの場合、チューブの端を切断してしまうといいかもしれません。 工程はこちら。
購入時にフィーダやノズルまわりは先に取り外して確認しておくいいかもしれません。
トラブルのときもスムーズに対応しやすいと思います。
位置が正しくない
印刷モジュールの位置が正しくない場合の調整方法です。
以下動画が参考になります。
また、ソフトウェアにもカリブレーション機能がありますから、それを利用してみるといいでしょう。
プリント中に造形物がずれる
ダビンチミニで印刷中、途中で造形物が台座から外れてしまい印刷失敗となってしまいました。
台座では、造形中動かないように固定される必要があり、一方終了時にはちゃんとくっついたのを取り外すという2つの性格が必要です。
うちでは台座にスティク糊を塗布しています。 いまのところ、これで大丈夫です。
ソフトウェアのエラー
データがロードできない
ダビンチでは3Dプリント用ソフトとして「XYZウェア」や「XYZメイカー」といったものを無料提供しています。 しかしあるデータを入れたら「Runtime error!」となってロードできませんでした。
このロードできなかったデータは、実は100MB以上もある非常にデータ量の大きいものでした。 それ以外のファイルは今のところロードできていますので、巨大すぎるファイルだとエラーで読めないケースがあるのかなという感じがします。 エラーの場合は、ファイル自体のサイズをチェックしてみましょう。
感想は?
おすすめポイント
以前は高かった3Dプリンタですが、個人でも買いやすい価格になってきた点は評価できます。
また廉価3Dプリンタも全くないわけではないですが、XYZはワールドワイドでよく使われていますので、質的にも無名メーカーのものよりは安心感はあります。
機器のセットアップは思ったよりは、なんとか終えることができました。 しかしソフトのセットアップではマニュアルと記載が異なるため苦労しました。
出力サイズが小さくても結構時間がかかります。
お勧めしないポイント
ダヴィンチの場合、積層ピッチ:0.1~0.4mmとなっていますし、精度をあまり求めすぎるのも難しいでしょう。
売り物にしたいレベルでキャラクタのフィギュアのような物を作る...というのにはやっぱり向いていません。
自分でちょっとした台や部品を作る....というぐらいがいいように思います。 あるいはプロトタイプづくりと割り切ったほうがよいでしょう。
サイズは最大15cmx15cmx15cmですので、やはり小さいパーツを作る利用を前提としましょう。
カラー版ダビンチも登場しましたが、こちらはまだまだ高いです。通常のダヴィンチは単色での利用になります。
[ウィンドウズ10で3Dプリント]