3Dプリンタによっては専用3D編集ソフトがついている場合があります。しかし機能は少ないので結局物足りなくなります。
一方ブレンダーなら無料ですし高価なCGソフト並みに機能が豊富です。唯一欠点は使い勝手が悪い点ですので、ここで最低限の使い方はマスターしておきましょう。
Blenderとは?
無料で使える高機能3Dソフトです。
最近ではBlenderでCG映画製作を使うというケースも増えてきており、性能的にも魅力はあります。
一方いわゆる市販製品として出来上がってきたわけではないので?操作性は独特。
正直、使い勝手はかなり悪いです。
例えば、通常の3Dソフトでは、「’メニュー>モデル>直方体」のように選んで箱を配置できます。
ところがブレンダーでは、「シフトキー」+「A」でモデルの追加メニューが出します。そのキーを知らないと、いつまでたっても追加できない?わけでかなり不親切な作りだと思います。
ダウンロード
マイクロソフトストアから入手できます。
日本語化
利用にあたってはメニューを日本語化しましょう。
「Edit>Preferrence」を開きます。
ダイアログで「Interface」タブで「Translation」を開きチェックボックスもオンにします。
「Language」で日本語を選びます。
「インターフェース」をチェックすると、画面メニューが日本語に切り替わります。
Blendarを使う
視点移動
マウスホイールを動かしながらドラッグで移動します。
このように中心点は固定のままカメラ視点が移動します。
シフトをおしながらマウスホイールボタンを押しながらドラッグすると平行移動できます。
視点のズームイン、アウトはマウスホイールの回転で実行できます。
マウスホイールボタンが使いにくい場合、数字パッドを使うだけで回転できます。
4,6で水平方向に、8,2で縦方向に回転。まだ1,3,7,9でも表示を切り替えられるので、一度どんなものか触っておくといいと思います。
オブジェクトの作成
「シフトキー」+「A」でオブジェクト作成用メニューが開きます。
AはAuthoringのAでしょうか。
メニューから立方体を選ぶと、画面上に生成されます。
やり直したい場合には「コントロール+Z」でアンドゥを、消したい場合はデリートキーで指定物体を削除することができます。
移動・回転・拡縮
左にある移動アイコンを押せば移動モードになります。
表示されている矢印をドラッグすることでその方向へ移動できます。
回転アイコンを選ぶと回転モードです。
拡大モードを押せば拡縮できます。
数値で制御
マウス操作で変形させると、かちっとした数値に変更しづらいです。
そこで、大きさを数値で指定できると便利です。
「N」キーを押すと「トランスフォーム」というパネルが出てきて数値入力ができるにょうになります。
また、数値の横のカギマークを押すことで数値が変わらないようにロックすることもできます。
寸法のところの数値を変えると、高さや幅を直接指定した数値に変更できます。立方体を作ってここで数値を指定すれば、作りたいサイズ感にすぐ拡縮できます。
ちなみにZ軸が高さになります。
グリッドの表示・吸着
グリッド表示をうまく使えば、物体を移動や変形させる目安をつけやすいです。
グリッド数の設定を変更するには右上にある「ビューポートオーバーレイ」アイコンをクリックします。
「床」にチェックが入っていることを確認し、拡大縮小の数値を変更します。これで、
表示されるグリッドの密度が変わります。
グリッドに吸いつくように設定すると、移動や変形の精度をアップできると思います。
シフト+Sで出たメニューで「選択物をグリッド」に選びます。
次にアイテムの移動の時にコントロールキーを押しながら実行すると、グリッドにスナップされた移動が可能となります。
加工
頂点の編集
タブキーを押すと、頂点などのポイントを選択できるようになります。
あとは、例えば左のアイコンで移動モードにして、選んだポイントだけ移動させるといったことが行えるようになります。
もう一度タブキーを押すと元のモードに戻ります。
ブール結合
モデリングを効率よく行う手段の一つが、2つの物体の組み合わせです。
物体を2つ作ってその物体をもとにくりぬいたり追加させると、複雑な物体を案外手早く作れたりします。
やり方は、まず「編集>プリファレンス」で「アドオン」で「Object:Bool Tool」がチェックされているか確認します。オフならオンにしておきましょう。
次に「くりぬくための物体」をクリックで選択。続いてシフトキー+クリックで「くりぬかれる物体」を選択します。
コントロールキー+「-(数字パッドのマイナスキー)」を押すと、下のようにくりぬかれます。
くりぬきにつかった物体を選びGキーを一度押してからマウスで移動させると、動きに応じてくりぬかれる範囲が変わります。これは便利な機能ですね。
3Dプリンタ用に出力する
よく使われるSTLデータへエクスポートすれば、3Dプリント用ソフトで読み込めるようになります。
「ファイル>エクスポート」で「STL」を選びファイルを書き出します。
ファイルダイアログも独特です。
移動したいディレクトリへ移動し、ファイルネームをつけてエクスポートしましょう。
STLファイルを3Dプリント用ファイルから読み込みます。
ブレンダーでは2メートルぐらいのボックスで作ったのに、読み込むとサイズが小さいと警告されました。
試しに10メートルx15メートルx15メートルで作ると、10センチx15センチx15センチに近くなる感じですがイコールではありません。このあたりは現在の研究課題です。
(更新)
うちはXYZプリントですが、いろいろ試してみるとブレンダーはメートル体系で作成し、STL出力時にスケールを10にするとちょうどいいかなという感じです。