AU障害はまだまだ復旧せず、総務省では重大事故と認定しました。
AU障害、重大事故に認定されるとどうなるの?
AUの障害がなかなか復旧しません。
「トラヒックの輻輳」によるものとしていますが、
①メンテナンス工事でトラヒックルート変更中に設備故障発生
— 綾瀬未来(みく) (@sikii_no_jyunin) 2022年7月3日
②そのために音声15分間断(VoLTEでアラーム発生)
③ルート切り戻しを行うも再接続要求多発でトラヒック増大→輻輳発生→通信断
措置段階で加入者データの切り離し&不一致解消対処をしていたので、欠番のトーキーが流れた理由もうなづける。 pic.twitter.com/0KYZE9QlG7
以前のDoCoMoでの事例をもとに、反省が生かされていないとする声もあります。
KDDIの会見見てますが、これは概ね去年の docomo の障害と同じですね。根本原因は短時間で除去出来たけど、その後の再接続トラヒックを捌くのに時間を要したと。
— Masato MIZUNO (@marsa1701) 2022年7月3日
...てことは、docomo の時の経験が業界として活かされてないとも言えますなぁ...総務省は是非ここら辺を重視して欲しいものですが。 pic.twitter.com/4AFrDXCGEv
ちなみに「トラヒック」は「トラフィック」であり、特定の省庁の慣例のようです。
旧郵政省系(電話・通信)は「トラヒック」と書くことが多いように思いますね。旧通産省系(情報処理)は「トラフィック」。最近混じってますけど。
— doumae (@donz80) 2022年7月2日
情報処理技術者試験のネットワークスペシャリスト試験だと、通信理論で電話の話が出てくるのに「トラフィック」表記で一瞬あれ?ってなる。
重大な事故の基準は?
総務省では今回の障害を重大事故に該当するとしています。
総務相「KDDIの障害、重大事故に該当」 丸1日たっても復旧せず:朝日新聞デジタル (asahi.com)
「電気通信事業法施行規則第58条」では、障害からの復旧時間と影響を受けたユーザ数をもとに重大かどうか判定しています。
例えば緊急通報を含む音声電話が1時間以上、3万ユーザ以上に影響した場合には重大な事故としています。
重大な事故となった場合の措置は?
重大な事故となった事業者は、事故の報告をすることが義務付けられています。
事故の報告を行わない又は虚偽の報告をした場合については、三十万円以下の罰金を科されることがあります。
その後は、詳細な報告を事故の発生から30日以内に提出します。
これは仕様が決められており、
・発生の原因
・利用者対応状況
・再発防止策
などがしっかりまとめられている必要があります。
これに基づき、行政指導をするかどうか総務省で判断されるものと思われます。
昨年10月のDOCOMOの障害・重大事故の時は「切替工事に係る事前準備の徹底」「、社内外の連携体制の改善」などを求める行政指導をしました。
総務省|報道資料|株式会社NTTドコモに対する電気通信事故に関する適切な対応について(指導) (soumu.go.jp)
重大事故の割には罰則については厳しくないと思われるかもしれませんが、総務省は電波利用の許可を出す立場です。
行政指導の「さじ加減」次第では、今後の通信事業にかなり大きな影響を及ぼすことは可能でしょう。