ChatGPTのバージョン情報です。現在4になっていますが、意外に早く5になるかもしれません。
バージョンは?
ChatGPTのバージョンの歴史を簡単に振り返ってみましょう。
ChatGPTの開発を手掛けるOpenAIは2015年12月11日に設立されました。
設立メンバーはサム・アルトマン、イーロン・マスクなどで、イーロンマスクはのちに辞任。
初期モデル
2018年6月11日、OpenAIは"Improving Language Understanding by Generative Pre-Training"というタイトルの論文をリリース。
そこでGPT (Generative Pre-trained Transformer)を導入しました。
GPTは、「半教師あり」モデルであり、「教師あり学習」と「教師なし学習」をミックスした感じでしょうか。
学習パラメータ数は1億1700万。
GPT2
2019年2月14日にOpenAIによって作成されたオープンソースの人工知能。
GPTモデルの「スケールアップ版」で、学習量は10倍の15億。
GPT3
2020年6月11日にOpenAIからベータ版がリリース。
さらに学習量は増加し、パラメータ数は1750億。
GPT-3.5
2022年3月15日、OpenAIはGPT-3.5にあたるAPIを公開。
ChatGPT
GPT-3.5をベースにした「ChatGPT」としてのリリースは2022年11月30日となります。
ChatGPTは無料で誰でもアクセス可能。質問してすぐその効果を実感できることから、多くの人がAIのパワーを実感したのではないでしょうか。
ちょうどStable Diffsuion、DALL-EでジェネレーティブAIが注目された時期でもあり、一気にバズりました。
開発者・研究員の方は、まさかこれほどまでにバズるとは全然予想していなかったそうです。
急激な注目度の裏ではいろんなマイナス面も出ています。
・ChatGPTで多くのデータを学習させるため、低賃金で海外でアウトソースしている実態が明らかとなりました。
・イーロンマスク、スティーブ・ウォズニアックらは、AIチャット開発の一時凍結の署名を実施。AIが予想のつかない悪い事態を招く前に、AIシステムに「共有安全プロトコル」を入れるべきとしています。
・イタリアは、データ収集が個人保護の要件を満たしていないとして国内利用を禁止しました。
GPT4
2023年3月14日に公開。
学習量はより膨大となり、マルチモーダル対応も特徴となりました。
利用するには有料版である「ChatGPT Plus」加入が必要。
またBing向けに提供されたAIチャットシステムではChatGPT4の技術が使われていることも明らかとなっています。
GPT5はどうなる?
GDP5はいつ?
決してバージョンアップをする年数は決まってはないようです。
過去の例からして2024年にはバージョン5が出てきてもおかしくはありません。
ネット上には、GPT5は「今年中にトレーニングを完了する予定」という非公式な情報もあります。
i have been told that gpt5 is scheduled to complete training this december and that openai expects it to achieve agi.
— Siqi Chen (@blader) 2023年3月27日
which means we will all hotly debate as to whether it actually achieves agi.
which means it will.
また、GPT-4と次期GPT-5の中間バージョンであるGPT-4.5を、2023年9月か10月に発表するのではないか、と予想する向きもあります。
GDP5の特徴は?
予想されるのは
・さらなる学習量の増加
・マルチモーダルでは動画や音声対応が強化
といったことでしょう。
興味深いのは、OpenAIのCEOサム・アルトマンさんの発言です。
OpenAI社(ChatGPTの開発会社)の最高経営責任者サム・アルトマン
— アルバマン (@albaman001) 2023年3月26日
「ChatGPTは序章。今後さらに凄いことが起こる」
「最終目標は安全なAGIを作ること」
※AGIとは…汎用人工知能のこと。特定のタスクだけができるこれまでのAIとは違い、人間のように色々な状況に対応できるAIのこと。
テレ東の特番で、OpenAI CEOのアルトマンが、
— 今井翔太 / Shota Imai@えるエル (@ImAI_Eruel) 2023年3月26日
「AGIに慣れてもらうには、革新的な技術を一気に出すよりは徐々に出す方がいい」
と言っているので、OpenAIはここ最近のあの情報量でも手加減しているつもりらしい…
究極の目標はAGI=Artificial General Intelligence、としています。
イメージで言えば、2001年やエイリアンに出てくるホストコンピュータ、マザーのようなものでしょうか。
AGIに向けての開発が進んでおり、かなりバージョンを落としたものをGPTとして公開しているだけだとすると、次に出てくるのは....。
参考;
イーロン・マスクら警告「チャットボットの危険性」 | The New York Times | 東洋経済オンライン | 社会をよくする経済ニュース (toyokeizai.net)
ChatGPT成功の裏に劣悪な労働搾取。ケニアで時給2ドル(ギズモード・ジャパン) - Yahoo!ニュース
「ChatGPT」イタリアで一時使用禁止に データ収集で違反の疑い | NHK
MIT Tech Review: 「予想外のヒットに驚いた」 チャットGPT開発者が語る 「革命」の舞台裏 (technologyreview.jp)