ワードでPDFを作る場合の不具合と対処です。
PDFにエクスポートできない場合は?
ワードのエクスポートでPDFを作ろうとしたら「問題が発生しました」としてエラーになりました。
また、この後につづけて「ディスクの空き容量またはメモリが不足しています。指定されたフォントを表示できません。」と出ることもありました。
どうしてもできない場合は以下のような対策が考えられます。
設定を変更する
ワードのPDFエクスポートでは標準と最小とあるので、違うほうを試す手があります。
これでもダメならオプション設定を見直しましょう。
うちでは「PDF/A」準拠をチェックするなどしたら、無事出力できるようになりました。「PDF/A」というのは国際標準規格(ISO19005)対応で、暗号化や電子署名には対応しないなどの制限がかかりますが、これに対応することで問題が起きていた箇所がスルー出来ていた可能性はあるのかなと思います。
フォントを変更する
PDFにはフォント埋め込みなどの機能があり、そこでエラーになっている可能性があります。
フォントにあまりこらず、「游ゴシック」のような定番のフォントだけに変更すると、エラーのリスクを減らせるかもしれません。
ページ数を減らす
原本を複製したファイルでページ数を減らしてから出力すると、無事PDFに書き出しできる場合もあります。
場合によってはファイルを小分けすればPDF化できるかもしれません。
ワードからPDFにするその他の方法
問題がどうしても治らない場合は、ほかの方法でのPDF化を検討してみましょう。
Microsoft Prit to PDFを使う
ウィンドウズ10では、印刷のプリンター設定で「Microsoft Prit to PDF」というのがあります。
これをプリンタに指定すると、紙に印刷ではなくPDFファイルへ出力を行います。
これはワード標準のエクスポートとはまたエンジンが異なるため、PDFへ書き出しができる可能性があります。
Soda PDFアドインで出力する
アドインを使えばPDFに変換できます。
アドインで「Soda PDF」を追加しておきます。
後は実行すればPDFファイルにしてくれます。
うちでは無事出力できました。ただしオンライン変換で、完成ファイルをネットからダウンロードする形式なので、セキュリティ的には内容を選ぶかなと思います。
Adobe Document Cloudで出力する
Adobeのアドイン。
ただし「Adobe Acrobat Pro DC」ユーザ用のようです。
LibreOfficeから出力する
LibreOfficeは、無料のオフィス互換スィートです。
ワードで作った文書を直接開き、PDFとしてエクスポートすることができます。
互換といっても100%完全ではないので、例えば「ワードで指定した罫線がきちんと反映されない」「レイアウトが崩れる」ということがないわけではありません。
ただ、あまりデザインしていないシンプルな文書であれば、こちらからPDFファイルの出力が成功するかもしれません。
実際、うちではエラーが出る文書はこの方法で対処したこともあります。
PDFにすると罫線が欠ける場合は?
こちらがワードの文書。
ワードのエクスポートを使ってPDFにすると、枠線の左右が出ませんでした。
その1
余白のせいかなと思って左右の余白を大きくとってみたら
それでもPDFにエクスポートするとダメでした。
その2
罫線の種類を変えると、ちゃんと出るものもあります。
イメージが変わるかもしれませんが、罫線の種類を変えるのが一番手っ取り早いかもしれません。
その3
うちで試してよかったのは印刷のPDF機能を使うことでした。
印刷でプリンターを「Microsoft Prit to PDF」にします。これはプリンターで印刷ではなく、PDFファイルとして保存しレクテルというものです。
これで作ったPDFを見てみると、左右の欠けは起きませんでした。
おそらくワードの「エクスポート」とはPDFの出力エンジンが違うため、このような差が出たものと思います。
ということで、結論としては「通常のエクスポート以外の方法でPDFの作成を試すとうまくいくことがある」かもしれない...です。