Power Automate Desktopが無料で使えることが発表されました。今まで動作を試せなかった人でもとりあえず触って試せるようになります。
Power Automate Desktopとは?
マイクロソフトのオートメーションツールです。
Power Automate Desktopは、いろんなビジネスツールの定期的な処理を効率よくまとめることができます。
例えば「ネットで商品価格が変わったら取得してエクセルファイルへ書き込む」「アウトルックで●●なメールが来たら、エクセルに追加する」「ファイルが更新されたらFTPへアップする」...というような処理をまとめて1つのタスクにすることができます。
ウェブ版はすでに一般でも公開されていました。 ただウェブ版ではパソコンのほうで処理を定期実行させる...ということはできません。
今までデスクトップは公開制限があり有料でした。
しかしこの度、パワーオートメイトデスクトップも一般で無料で試せるようになりました。
有料版との差は?
ざっと見た感じ、定時に処理を実行...といった操作についてはプレミアムへアップグレードする必要があるようです。
購入するには?
下記ページに価格表があります。
https://flow.microsoft.com/ja-jp/pricing/
毎月1ユーザあたり¥1,630となります。税込み1793円。
購入後、ユーザプランは以下より確認できます。
https://admin.microsoft.com/AdminPortal/Home#/subscriptions
Power Automate Desktopを無料で使うには?
インストールする
以下サイトより無料でダウンロードできます。
Power Automate Desktop | Microsoft Power Automate
インストーラを起動して、
インストールパスを指定してインストールを実行します。
(更新 2021/3/22)
新しいウィンドウズのインサイダー版では「Power Automate Desktop」が含まれているそうです。
「Windowsアクセサリ」をのぞいてみると追加されているようです。
今後はウィンドウズのアップデートやクリーンインストールで、もう「Power Automate Desktop」が使えるようになっているかもしれません。
アカウント
起動後、
メールアドレスを入れてサインインします。
フローを作る
xxしたら●●する...という1つの流れをフローといいます。
早速作ってみましょう。
まずは名前を付けてフローを作成。
フローができたら、左側から利用するアクションを右へドラッグします。
すると設定画面が開くので,設定を変更します。例えばブラウザを起動させる場合、どのページを開くのか指定します。
保存すると、フローがどんどん蓄積されていき、1つのフローでいろんな命令が実行されることになります。
フローを実行する
フローを作成したら、上の再生ボタンを使って実行することができます。
特定のアクションだけ、右クリックメニューから「無効にする」を選ぶことができます。これによって動作確認したいアクションだけ実行させることができます。
作業が終わったら保存しておきましょう。
フローを複製する
フローの複製機能自体はありません。幸いフローのウィンドウは複数開けますのでコピペすることができます。
フロー全体をコピーするには、コピーしたいフローを「コントロール+A」または「シフトキーを押しながらクリック」して選択。
空のフローを作り、そこで「貼り付け」を実行します。
定期的に実行するには?
おそらくプレミアムへアップグレードして利用することになると思います。
ソフトをインストール後、フローのウェブ上でスケジュールや実行するパワーオートメイトデスクトップの処理を指定します。
【Power Automate Desktop】定期処理をさせるには? - アプリの教科書
レコーダーって何?
レコーダー機能を使うと、特定のアプリを起動して特定のボタンを押す...といった動作を記録させ、後で自動で実行できるようになります。
【Power Automate Desktop】操作TIPS レコーダーとは?ショートカットキーは? - アプリの教科書
フロー処理のサンプル・活用例
以下のようなフロー処理ができます。
文字の処理
文字を置換したり、分割したり、抜き出したりできます。
【Power Automate Desktop】文字の処理は?(検索・置換・切り出し・分割・結合など) - アプリの教科書
正規表現を使って調べることもできます。
【Power Automate Desktop】正規表現の使い方 サンプルは? - アプリの教科書
ファイル処理
ファイルの読み書き
ファイルを開いて内容を取得したり、書き込んだりすることができます。
変数やIFを使って条件分岐させることもできます。
【Power Automate Desktop】ファイルの読み書きと、変数・IF文の使い方 - アプリの教科書
JSON
JSONを解析して要素を抜き出すこともできます。
【Power Automate Desktop】JSONを使うには? - アプリの教科書
XML
商品情報などをXMLデータとしてAPIの提供をしているサイトも多いです。
ネットからXMLファイルを取り込んで値を調べる・抜き出すという作業もPADなら簡単にできます。
サンプルはこちら。
【Power Automate Desktop】XMLを取得し、値を調べるには? - アプリの教科書
PDFファイルを開いて、PDFに含まれているテキストデータを抜き出したり、画像を抜き出して画像ファイルとして書き出す...といったことも簡単にできます。
【Power Automate Desktop】PDFの処理 画像の抽出?文字を抜き出してファイル書き出し? - アプリの教科書
エクセルの処理
特定のエクセルを開いたり、読み取ったり、数値を書き込むことができます。
上記のネットの処理と組み合わせれば、特定のサイトで表示されている商品価格の数値をエクセルに記録していく...といった工程を1つのフローとしてまとめることができます。
【Power Automate Desktop】エクセルを操作するには? - アプリの教科書
CSVの処理
エクセルとは別にCSVファイル用のアクションも用意されています。
CSVファイルを活用する際には専用アクションを使うと便利です。
【Power Automate Desktop】CSVを操作するには? - アプリの教科書
インターネットの処理
ネットの情報を取得
ネットから商品情報などをとりたいという人も多いことでしょう。
Power Automate Desktopを使えば、とくていのサイトの特定の情報を取得できますので、それをデータに保存したり、メールで飛ばしたりなんてことを定型作業にすることができます。
【Power Automate Desktop】ウェブの情報をスクレイプするには? - アプリの教科書
ウェブフォームの自動化
フォームページを開いて、文字を入れたり設定を変更して送信...というのを自動化できます。
【Power Automate Desktop】ウェブのフォームに自動で文字を入れて送信するには? - アプリの教科書
アウトルック・メール
メールの処理を自動化します。
【Power Automate Desktop】アウトルック・メールの操作の仕方は? - アプリの教科書
パソコン、デスクトップの処理
アプリの起動やパソコンのシャットダウン
今までバッチを書いたり、タスクマネージャーを設定しないといけないような処理も、PADなら簡単に指定できます。これは便利。
【Power Automate Desktop】パソコン処理の自動化~アプリの起動・シャットダウン - アプリの教科書
フローの制御
フローでは、条件で分岐するIF文、処理を何度も繰り返すループなどの制御が可能となります。
変数・演算
【Power Automate Desktop】インスタンス・変数とは?変数の計算は? - アプリの教科書
変数に四則演算処理をすることもできます。
【Power Automate Desktop】掛け算・割り算など数式を実行したい場合は? - アプリの教科書
IF文
【Power Automate Desktop】IF文の使い方は? - アプリの教科書
ループ文
【Power Automate Desktop】ループ文・遅延の使い方は? - アプリの教科書
Switch文
【Power Automate Desktop】Switch文の使い方は? - アプリの教科書
その他の処理
日時の取得
【Power Automate Desktop】日時の使い方は?日や月だけ抜き出すには? - アプリの教科書
リストの処理
【Power Automate Desktop】リストの使い方 - アプリの教科書
フローコントロール
【Power Automate Desktop】フローコントロール(サブフロー・ラベル)の使い方 - アプリの教科書
乱数
【Power Automate Desktop】乱数(ランダム)を使うには? - アプリの教科書
PythonやJavascript
PythonなどもPAD内で記述できます。
【Power Automate Desktop】Pythonを使うには? - アプリの教科書
メンテナンス
ブレークポイントを設定するなど、デバッグについては以下参照ください。
【Power Automate Desktop】デバッグの方法は? - アプリの教科書
エラー処理
【Power Automate Desktop】エラー処理をするには? - アプリの教科書
不具合の対処については以下参照ください。
【Power Automate Desktop】不具合と対処 - アプリの教科書